視覚障害を抱えながら、ChatGPT で世界を移動し非営利団体を運営
視力を失っていく共通の経験を、視覚障害者コミュニティの発展を支える使命へと変えた兄弟をご紹介します。

Two Blind Brothers の兄弟との出会い
Bradford Manning 氏と Bryan Manning 氏は、自分たちのことを想定して設計されていない世界に適応しながら生きてきました。兄弟は二人とも、中心視野の大部分が失われる希少な遺伝性疾患、スターガルト病を抱えています。そのため、混雑した通りを歩いたり、メールに返信したりといった日常の作業にも、はるかに大きな困難が伴います。
しかし時がたつにつれ、かつて二人を周囲から隔てていた同じ困難が、二人の絆を深めるものになりました。視力を失っていく共通の経験は、二人の間に深い絆を育み、さらに、支援したいと考えるほかの視覚障害者たちとのつながりも生みました。
2016 年 5 月、兄弟は非営利のアパレル企業 Two Blind Brothers を設立しました。製品と発信基盤を活用して認知を広げ、視覚障害の研究を支援し、視覚障害者コミュニティにより多くの機会を生み出しています。
現在、ChatGPT はその使命を支える存在として重要性を増しています。Bradford 氏と Bryan 氏が日常生活をより自立して送れるよう支援するとともに、Two Blind Brothers の運営と成長にも新たな方法をもたらしています。
「私と弟にとっての成功とは、私たちが属するこのコミュニティを、ほんの少しでも先へ、ほんの少しでも速く前進させることです」

ニューヨーク市内の公園でチェスをする Bradford 氏

Bradford 氏は ChatGPT Live を使い、正しい請求書かどうかを確認します。

Bryan 氏と Bradford 氏は ChatGPT を使ってメニューを読み解きます。
新たな次元の自立
Bradford 氏と Bryan 氏にとって ChatGPT が特に大きな意味を持つのは、日々直面する問題に真正面から応えてくれるからです。現代の暮らしの多くは、今なお「見えること」を前提としています。
視力が限られていると、メニューを読む、書類に記入する、オンラインで特定の情報を探す、表計算シートを確認するといった作業に、より多くの時間や労力、周囲の助けが必要になることがあります。
一つひとつは小さなことに思えても、積み重なれば大きな負担になります。そうした負担は、学び方や働き方、さらにはどのような機会なら手が届くと感じられるかにも影響します。
ChatGPT は、兄弟と視覚障害者コミュニティを取り巻くこの状況を変えつつあります。視覚情報を、耳で聞き、理解し、行動に移せる情報へと変えることで、周囲の世界により直接アクセスできるようにします。かつては大がかりな工夫が必要だった作業も、今では二人の手の届くものになりました。
Bradford 氏の言葉を借りれば、「アクセシビリティとは、障壁を取り除くことです」。まさにそれを ChatGPT が実現しています。

ソーホーの街を歩く Bradford 氏

Bradford 氏は ChatGPT で現在地や方向を確認し、より自立して街を移動しています。
メールプラグイン
ウェブサイト構築
ナビゲーション
仕事を前進させるアクセシビリティツール
兄弟にとって ChatGPT は、目で捉えにくい情報を行動に移せる情報へと変える手段になっています。
たとえば、モニターの背面にカメラを向け、どのポートを使えばよいか尋ねるだけでも役立ちます。最近 Bradford 氏は ChatGPT Live を使い、ほぼ同じ形の入力端子が並ぶ中から DisplayPort を見つけました。普段なら妻や友人に助けを求めていた作業です。
ChatGPT は、二人が外出するときにも活躍します。建物の外観、目印の場所、空港の搭乗口から配車サービスの乗り場までの行き方などを、音声で尋ねられます。
仕事でも、同じアクセシビリティが Two Blind Brothers の運営方法を変えています。以前、Bradford 氏が表計算シートから数字を一つ探すには、画面を拡大し、行と列を把握しながら、セルを一つずつ移動する必要がありました。今では ChatGPT に、データの分析や異常値の抽出、問題がありそうな箇所の特定を頼めます。さらにメールと連携させ、すべてのメッセージを自分で確認する代わりに、対応が必要な内容を尋ねています。
二人はますます、情報を得るだけでなく、仕事を前進させるために ChatGPT を活用しています。音声でアイデアを出し、文章を口述するほか、資金調達データの分析や、Thrive Blind のプレゼンテーション作成にも活用しています。Thrive Blind は、視覚障害者コミュニティの若者を研修やキャリアの機会につなぐ取り組みです。

Bradford 氏と Bryan 氏による Two Blind Brothers の運営に、ChatGPT が取り入れられています。

ChatGPT は、視覚情報を二人が行動に移せる案内へと変換します。

兄弟は ChatGPT を使い、皿の上で料理が置かれている位置を確認します。
「ChatGPT は、史上最高のアクセシビリティツールです」
視覚障害者コミュニティの明るい未来
ChatGPT が暮らしと仕事に溶け込んだ今、Bradford 氏と Bryan 氏は、かつてないほど未来に期待を寄せています。二人が思い描くのは、視覚障害者コミュニティの人々がさらに大きな目標を追求し、障害ではなく、何を生み出し、率い、成し遂げたかによって、まず評価される世界です。Bradford 氏は、視覚障害が「その人を表す二番目か三番目の要素になるかもしれない」未来を思い描いています。
二人にとって、それは単なる利便性をはるかに超える意味を持ちます。それは、二人が約 10 年にわたり支援してきたコミュニティに生まれた、新たな可能性です。二人はその可能性をさらに広げようとしています。
Two Blind Brothers を通じた視覚障害者コミュニティ支援の取り組みについて、詳しくご覧ください。(新しいウィンドウで開く)

Two Blind Brothers の創業者、Bradford Manning 氏と Bryan Manning 氏
