メインコンテンツにスキップ
OpenAI

2019年3月11日

企業

OpenAI LP

An abstract landscape painting with swirling strokes of green, pink, and gold depicting hills and trees beneath a bright blue sky with soft orange and lavender clouds.
読み込んでいます...

当社のミッションは、主として安全な汎用人工知能(AGI)を構築し、その恩恵を世界と共有することで、AGIが全人類に恩恵をもたらすようにすることです。

最も劇的なAIシステムとは、アルゴリズムの革新に加えて、最上級の計算力を使用するものです。これを体験した当社は、OpenAIに着手したときの計画よりもはるかに急速に拡大することを決定しました。大規模なクラウドコンピューティング、優秀な人材の獲得と維持、AIスーパーコンピューターの構築などに、今後数年間で数十億ドルという投資が必要になります。

ミッションを果たしながら資本調達能力を高めたいと考えていますが、当社が知る限りで適切なバランスを保った既存の法的構造がないのが現状です。そこで導き出したのが、営利組織と非営利組織のハイブリッドである「上限利益」会社としてOpenAI LPを設立することです。

OpenAI LPの基本理念は、会社がミッションを成し遂げれば投資家と従業員は上限付きのリターンを得られるというもので、これにより投資資金を調達し、スタートアップのような資産で従業員を惹きつけることができます。限度額を超えるリターンは、元のOpenAI Nonprofitが保持します。当社が成功すれば、OpenAI LPに投資する人や従業員への借りよりも桁違いに大きな価値を生み出すことができると期待しています。

本稿および他所での発表を含め、これから「OpenAI」はOpenAI LP(現時点で当社の大半の社員が在籍)を指し、元の組織は「OpenAI Nonprofit」といいます。

ミッション第一

OpenAI LPは、投資家へのリターンよりも、安全で有益なAGIを創造、導入するというミッションを第一に据える形で設立しました。

OpenAI LPの組織構造についても、このミッションが最優先されます。ミッションを達成するまでは、下記の内容が機能することを期待していますが、世界の変化に応じて実施内容を更新する可能性もあります。世界がどのように進化しようとも、法的にも個人的にもミッションを守り続けます。

OpenAI LPの主な受託者義務は、OpenAI憲章の目的を推進することであり、会社はOpenAI Nonprofitの理事会によって運営されています。全ての投資家と従業員は、自身の経済的利益の一部または全部を犠牲にしても、同憲章に対するOpenAI LPの義務が常に優先されるという契約に署名します。

Purple Notice

従業員および投資家関係の書類は、このような大きな紫色の通知書から始まります。ゼネラルパートナーとはOpenAI Nonprofit(法的名称「OpenAI Inc」)を指し、リミテッドパートナーは投資家と従業員を指します。

一度にパートナーシップに金融的利害関係を持てるのは取締役会員のうち少数に限られます。さらに、投資家や従業員への支払いに関する決定を含め、リミテッドパートナーの利益とOpenAI Nonprofitのミッションが相反する可能性のある決定については、そのような利害関係のない理事会員のみが投票できます。

企業構造

書類には、OpenAI Nonprofitが経営権を保持することを明記する規定もあります。

前述のとおり、投資家と従業員に対する経済的リターンには上限が設けられています(上限はリミテッドパートナーごとに事前に交渉)。余剰のリターンはOpenAI Nonprofitが保持します。当社の目標は、成功した場合に当社が生み出す価値(金銭かどうかを問わない)のほとんどが全ての人の利益になるようにすることであるため、これは重要な第一歩であると考えています。第1ラウンドの投資家に対するリターンは、目前のリスクと照らして投資額の100倍を上限としており、さらなる進展に伴い、今後のラウンドではこの倍率を下げることを想定しています。

OpenAIの活動

日々の仕事に変化はありません。現時点では、商業的な製品ではなく、AIの新技術の開発のみに集中することで最大の価値を構築できると考えています。当社の構造から、長期的にリターンを生み出す方法について柔軟性が生まれますが、それは安全なAGIを作り上げて初めて明らかにしていきたいと考えています。

OpenAI LPは、現在約100名の従業員を主に3つの領域に配置しています。能力(AIシステムができることを推進させる)、安全性(これらのシステムを人間の価値観に合致させる)、政策(これらのシステムの適切なガバナンスを確保する)です。OpenAI NonprofitはOpenAI LPを管理し、奨学生フェローなどの教育プログラムを運営し、政策イニシアチブを実施しています。OpenAI LPは、強化学習ロボット工学言語の分野で躍進をもたらしたOpenAI Nonprofitで始まった開発ロードマップを(ペースと規模を上げながら)継承しています。

読み込み中...

安全性

当社は、人類が岐路に立たされ、現時点で明白な解決策がない分野において、宇宙規模の問題解決の足掛かりとなるAGIの可能性に期待しています。ただし、AGIが急激な変化を引き起こす可能性についても懸念しています。機械が操作者によって不適切に設定された企みを追求する、展開されたシステムを悪意のある人間が破壊する、制御不能になった経済が人間の生活を向上させないまま成長したりすることなどが考えられます。当社の憲章に記しているとおり、安全を優先することが難しくなるような競争を避けるためであれば、たとえ投資家への配当を減額するかゼロになるとしても、価値観の一致する組織と合併する意思があります。

関係者

  • OpenAI Nonprofitの理事会は、OpenAI LPに所属するGreg Brockman(会長兼CTO)、Ilya Sutskever(チーフサイエンティスト)、Sam Altman(CEO)、非所属のAdam D’Angelo、Holden Karnofsky、Reid Hoffman、Shivon Zilis、Tasha McCauleyで構成されます。A
  • Elon Muskは2018年2月にOpenAI Nonprofit理事会を退任し、OpenAI LPとの正式な関与はありません。同氏のこれまでの協力に感謝します。
  • リード・ホフマン氏の慈善財団やKhosla Venturesなどが当社に投資しています。ミッションが合致し、インパクトを重視する、献身的な投資家に恵まれています。

当社は困難で不確かな道を歩んでいますが、AGIの開発に成功した暁には世界に良い影響を与えられるような組織体制を構築しています。AGIは、コンピューターの発明と同じように広範なインパクトをもたらし、医療や教育、科学研究、人々の生活の多くの側面をより良いものにできると考えています。このミッションの実現にご協力いただける人材の採用も行っています!

脚注

  1. A

    この一覧は2019年3月11日時点の理事会のもので、以降の理事会員名簿の更新は反映していません。

筆者

Greg Brockman、Ilya Sutskever、OpenAI