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OpenAI

2026年7月22日

Codex で障害解析業務を3日から30分へ。NTT データグループが進める AI 業務変革

NTT データグループは、ChatGPT Enterprise の全社活用を基盤に Codex を約9,000名に展開。開発者から非エンジニアまで、AI にタスクを任せる新たな働き方を広げています。

青い抽象的な背景に NTT DATA のロゴが表示されています。
従業員数: エンタープライズ
地域: アジア太平洋とオセアニア
業種: テクノロジー
製品: Codex

9,000

Codex のアクティブユーザー数

-99.3%

5人のエンジニアが3日かかる問題を Codex が30分で解決

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NTT データグループは、コンサルティングからシステム開発・運用までをグローバルに手がける、日本発の IT サービス企業です。NTT データグループでは、AI による事業環境の変化を見据え、人員の拡大によって売上を伸ばす「量の成長」から、AI を活用して高い価値を生み出す「質の成長」へと、成長モデルの転換を進めています。

この変革を支える基盤として、NTT データグループでは ChatGPT Enterprise を全社に展開し、社員がAI 活用を促進する様々な施策を行い、AI を日常業務に取り入れる習慣を育ててきました。現在は、その基盤の上で Codex を約9,000人の社員に展開。AI の活用を、対話を通じて考えを深めるだけでなく、目的に沿ってタスクを実行する段階へと広げ、開発者から非エンジニアまで幅広い社員が Codex を使用しています。

ChatGPT Enterprise 全社導入が Codex 活用の基盤に

2025年5月に OpenAI とのグローバルでの戦略的提携を開始した NTT データグループは、ChatGPT Enterprise の全社導入を進めました。社内には OpenAI CoE(Center of Excellence)を立ち上げ、ライセンスの配布から、AI を最大限活用するための環境整備、技術検証、イベントの開催、ユースケースの創出、利用状況のモニタリング、ナレッジの整備など、様々な活用推進施策を実行してきました。

その結果、ChatGPT Enterprise は NTT データグループ内で社員の日常業務を支える主要な AI ツールのひとつとなりました。社内アンケートでは、96%以上が ChatGPT Enterprise に満足していると回答し、95%以上が生産性の向上を実感しています。

こうした日常的な利用を通じて、社員は AI に相談し、調査や文章作成、資料生成を行う経験を重ねてきました。そこで培われた利用習慣とリテラシーが、目的の明確なタスクを Codex に委任するという次の段階への土台となっています。

初期のユースケースが Codex の活用を後押し

NTT データグループが Codex の可能性を強く実感した初期の成功事例が、ミッションクリティカルシステムでの高難易度障害解析の自動化です。これまでは、5人の熟練のエンジニアが解決までに3日を要していた作業に Codex を活用したところ、この一連の作業を30分に短縮できました。

この事例は幹部にも認知され、Codex のポテンシャルの高さをいち早く示すものになりました。Codex は、単なるコーディング支援ではなく、指示だけで自律的に調査、実行、試験、修正までを一気通貫で行うことができる AI エージェントとして存在感を高め、Codex 活用のモメンタムを生みました。

NTT データグループ AI 技術部の佐藤広明氏は、「Codex によって社内における AI の考え方が変わりました。AI が作業の主体になりうるということで、ChatGPT 登場時のようなインパクトがあります」と語ります。この成果をきっかけに、NTT データグループでは、Codex ならではの特性を生かした新たなユースケースが日々生まれています。

「Codex の価値は、コードを書く人だけの生産性向上にとどまりません。ChatGPT Enterprise の社内展開を通じて、社員が AI に相談し、考えを深める習慣が広がった今、Codex によって AI に調査、整理、実行、検証まで任せることで、社員一人ひとりが自分の業務を変えていけるようになります。」
—株式会社NTTデータグループ、グローバルイノベーション本部 Global AI Office 室長、正野 勇嗣

非エンジニアにも広がる Codex の可能性

障害解析で示された Codex の可能性は、開発現場にとどまりません。NTT データグループでは、社内を最初のお客様と位置付ける「Client Zero」の考え方のもと、社員自らが日々の業務で AI の活用を検証しています。その結果、Codex の利用はエンジニアだけでなく、さまざまな部門の非エンジニアにも広がりつつあります。

佐藤氏は、「私たちは Client Zero の考え方のもと、社内での AI 活用を積極的に推進しています。Codex の高いポテンシャルにより、多くの部署の社員がそれぞれの業務に応じた形で活用しています」と説明します。

実際に、非エンジニアの間では、自作ツールの開発や大量ファイルの整理、Excel を用いた分析、資料の要約、定型業務のスクリプト化など、「自動化したいが手作業では負担が大きい」業務への活用が進んでいます。

例えば、クレジットカード明細から交通費を抽出し、旅費申請シートへ転記する作業にも Codex が活用されています。Codex は複数のファイルを横断して扱いながら、シートの構造や記載ルールを理解し、転記後の確認まで支援できるため、従来は手作業で行っていた煩雑な業務を効率化できます。

また、これまでエンジニアへの依頼が必要だった作業を、非エンジニア自身が実現できるようになった点も大きな変化です。例えば分析レポートの作成では、従来は BI ツールでデータを整備し、ダッシュボードを構築する必要がありました。しかし Codex を活用することで、生データから直接分析を行い、必要なレポートを作成できます。専門的なツールやスキルへの依存を減らしながら、業務効率化を実現しています。

このように Codex は、ソフトウェア開発の支援にとどまらず、これまで専門知識が求められていた業務のハードルを下げ、開発経験のない社員でも実務に活用できる成果物を生み出せる可能性を広げています。

誰もが安心して Codex を使える環境へ

こうした Codex 活用を、特定の部署や個人の試みにとどめず、組織全体へ継続的に広げていくためには、誰もが安心・安全に利用できる環境が欠かせません。これは、NTT データグループ社内だけでなく、同社が支援する幅広い分野のお客様にとっても重要な基盤となります。

OpenAI CoE では、Codex のエンタープライズレベルでの実用化に向け、活用ガイドに加えてセキュリティガイドを整備・展開しています。扱うデータの範囲や接続先、ネットワーク経路、Sandbox mode、自動化のレベル、人が確認すべきポイントなどを明確にすることで、非エンジニアを含む多くの社員が安心して新たな活用方法を試せる環境を構築しました。

こうしたセキュリティとガバナンスの土台があるからこそ、Codex の活用は一部の先進的な事例にとどまらず、現在では約9,000人の社員の業務へと着実に広がり始めています。

「業務で安心して Codex を活用できるよう、セキュリティやガバナンスをしっかりと担保し、安全に利用できる環境を整えていくことも重要です。 私たちは Codex をエンジニアだけのツールにとどめず、非エンジニアを含むすべての社員が当たり前のように活用し、一人ひとりの専門性や発想をより大きな成果につなげられる環境をつくっていきたいと考えています。」
—株式会社NTTデータグループ、グローバルイノベーション本部 Global AI Office 室長、正野 勇嗣

主な成果

NTT データグループの Codex 活用は、すでに実験段階を超え、様々な部署において具体的な成果を生み始めています。

  • 5人の熟練エンジニアが3日かけても解決が難しいレベルの障害解析を Codex は30分で解決
  • Codex 活用ガイドとハンズオン後、Codexの週次アクティブユーザーは1.4倍に増加
  • Playwright を用いて社内システムの操作を自動化し、日々の定型業務の稼働を削減。さらに Skills 化することで、社内展開も可能に

組織を動かす上での学び

NTT データグループの歩みからは、Codex を組織に定着させるための5つの学びが見えてきます。

  • ChatGPT Enterprise を日常業務に定着させ、社員が AI と協働するための利用習慣を育てる
  • ChatGPT Enterprise の全社導入は、利用者同士の学び合いや口コミによるネットワーク効果を生み、利用拡大を促進する
  • 社員がセキュリティ・個人情報保護観点で安全に使える環境を整える
  • 生成 AI ツールを配布して終わるのではなく、利用ログ、アンケート、ヒアリングをもとに施策を継続的に改善する
  • ハイインパクトユースケースを CoE が収集・一般化し、安全に再利用できるベストプラクティスとして展開する

AI Driven Company に向けて、組織の知をお客様の価値へ

NTT データグループが目指しているのは、AI によって一部の業務を効率化することだけではありません。AI を業務プロセスや組織の働き方そのものに組み込み、人と AI がそれぞれの強みを発揮しながら、より速く、より大きな価値を生み出せる組織へと進化することです。

ChatGPT Enterprise で思考を深め、Codex に目的に沿ったタスクの実行を任せる。人が方向性を定め、AI が情報を読み取り、作業を進め、その結果を人が判断する。こうした協働を開発者から非エンジニアまでの日常的な働き方として定着させることで、一人ひとりの能力を広げ、組織全体の実行力を高めています。

その変革を支えているのが、ナレッジの共有とコミュニティの存在、そしてセキュリティとガバナンスです。各部署で生まれたハイインパクトユースケースを発掘し、個人の工夫にとどめることなく、再利用できる業務プロセスやベストプラクティスとして組織全体へ展開していきます。

さらに、CoE を中心に、活用支援や学習機会を継続的に充実させることで、AI を「使う組織」を超え、人と AI がともに学び、変化し続ける組織を目指しています。

そして、セキュリティとガバナンスを徹底することで、Codex を安心して全社へ展開できる基盤を築いています。安心して活用できる基盤が、全社規模での変革を支えています。

社員一人ひとりの知見や専門性を AI によって増幅し、組織に蓄積された知を、新たなサービスや業務プロセスへと変え、お客様の業務変革や事業成長につなげていく。AI による「質の成長」を自ら実現し、その力を社会へ広げていくことが、NTT データグループの描く「AI Driven Company」の次の姿です。

新しい働き方の時代へ

世界中の100万社以上の企業が、OpenAI を活用して確かな成果を上げています。