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OpenAI

2025年4月3日

API

Notion と OpenAI がすべてのワークフローにインテリジェンスをもたらす

「N」の文字が入った白いキューブを伴う Notion のロゴが、ハチの巣か植物の細胞のクローズアップを思わせる金色のはっきりした背景画像の上に置かれています。
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Notion は、会議メモから製品ロードマップまで、ドキュメント作成、計画、管理をチームに可能にするコネクテッドワークスペースです。現在は AI を駆使したプラットフォームでもあり、数百万人ものユーザーが、コンテンツ要約、文章生成、自然言語での質問などのために、ワークスペース全体にわたって使用しています。

この移行は、既存の機能に AI を追加することで行われたものではありません。コア製品エクスペリエンスを再考し、OpenAI のモデルを全体的に統合して行われたのです。

Notion は GPT‑4 へのアクセスを提供された最初の企業の1つでした。提供からわずか1週間以内に、創業者たちは実用的な AI ライティングアシスタントのプロトタイプを創り上げました。ハッカソンプロジェクトとして始まったものが、Notion AI となり、今では人々の業務遂行のための中核的存在となったのです。

その過程において、Notion の現実世界のフィードバックと大規模な展開が OpenAI のロードマップ形成に役立ち、ルーティング、埋め込みモデル、予約容量の改善が導かれました。

「まるでシステムに新しい電気が流れているような感じです。AI のおかげで、実に多くの人がさらに大きな夢を抱くことができるようになりました」
Notion 共同創業者 Akshay Kothari 氏

AI によって Notion は行動可能なワークスペースに進化

長年の間、Notion はユーザーに「第2の脳」と呼ばれてきました。アイデアをすぐに記録し、知識を蓄え、ワークフローを構築する場という意味です。ただし、AI が導入されるまでは、Notion 内の知識を行動に移すのはユーザーにとって難しいことでした。

Kothari 氏は次のように語っています。「以前は、Notion にメモを残すことはできましたが、それに基づいて意味のある行動をとることはできませんでした。それを変えてくれたのが AI でした」

2022年、 Notion の創業者たちは OpenAI モデルの早期アクセス提供を受けました。彼らの行った選択は、オフサイト活動への参加ではなく、AI を統合した Notion 新バージョンのプロトタイプ作成に1週間を費やすことでした。 

その結果として、草稿、要約、提案を即座に生成できるライティングツールが生み出されたのです。このツールは、人々とコンテンツの関係性を一新するものでした。このツールの社内で行われたデモについての Kothari 氏の言葉です。「ぱっと目の前が開けたような気持ちでした。知識労働への有意義なサポートが、AI によって可能になるということがすぐに感じられたのです」

ネイティブ AI 製品を共創

前述の最初のプロトタイプ以来、Notion は AI 機能を備えた製品から、Kothari 氏が言うところの「ネイティブ AI 製品」へと進化していきました。検索からデータベースの作成、会議メモまで、あらゆる構成要素において AI が活用されるようになり、そのユーザー体験を中心で支えるのは、GPT‑4o、GPT‑4o mini、埋め込みモデルなどの OpenAI のモデルです。

例えば、Notion AI では、ユーザーはワークスペースの全体において自然言語での質問が可能であり、引用元情報を伴う正確な回答を得ることができます。この機能は、OpenAI の埋め込みモデルと Notion 独自の検索システムを組み合わせたものです。

Kothari 氏の言葉です。「Q&A 機能は、私たちが検索に関して抱えていた問題を解消してくれました。今では、質問するだけで、情報源と共に正しい答えを得ることができるのです」

このパフォーマンスを大規模に実現するために、Notion 社は OpenAI の新モデルを迅速に評価し、統合するための社内ツールとインフラストラクチャを開発しました。

AI モデリングのエンジニアリングリーダーである Sarah Sachs 氏は次のように語りました。「新しいモデルがリリースされたら、当社チームは半日以内でそれを評価できます。当社は初めて GPT‑4o を用いたユーザー向け製品をリリースした会社の1つですが、それが可能だったのは、そのためのインフラストラクチャを自社で構築したからです」

このリアルタイムの開発サイクルは双方向のものです。製品のニーズと実装に関する知見が共有され、Notion からのフィードバックは予約容量、ルーティング、埋め込みモデルの改善などの機能形成に貢献しました。

「最も有益なのは、関係がとても緊密になったことです。Notion は、単に OpenAI をベースに構築されたものではなく、両社共有の製品のように感じています」
Notion 共同創業者 Akshay Kothari 氏

製品の採用増加による持続的収益成長の促進

このコラボレーションは、Notion 社とユーザーの両方に以下のような有意義な結果をもたらしました。

  • Notion AI のリリースから数週間のうちに、200万人以上が待機リストに登録しました。
  • 非採用者と比較すると、AI 機能を採用したユーザーの3分の2近くが製品内でよりアクティブに行動しており、4分の3が AI 機能なしでの作業はしたくないと回答しています。
  • 自動要約、コンテンツ生成、タスク自動化により、平均して週70分以上を AI ユーザーは節約できています。
  • 最近の調査で、顧客の86%が Notion の AI 機能が廃止されたら非常に失望すると回答しました。
  • Notion のビジネスモデルにおいても、有料プランとなる AI 機能は重要な収益源になっています。

Notion は、AI がインフラストラクチャに深く統合されているため、より迅速な出荷と改善の繰り返しの実行が可能で、パフォーマンスと能力の両方が組み合わさった利益が得られます。Sachs 氏の言葉です。「AI 機能について初めて検討したときは、1分未満のパフォーマンスを目指して構築していました。現在は、ミリ秒単位で稼働しています。最初のアルファ版から一般公開までの間に、一部の機能ではレイテンシが50%以上も改善されました」

おそらく最も興味深いものは、Notion が目指しているものでしょう。それは、AI の利用によって、情報の生成や検索のツールを構築するだけではなく、情報を活用し、最終的にはワークフローを自動化するというものです。

Sachs 氏は次のように説明します。「AI は執筆のアシスタントから真の協力者へと進化しています。参謀長という存在です。くだらない質問や下手な原稿は出しません。あなたの最高のパフォーマンスをサポートしてくれる信頼できるパートナーなのです」

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