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OpenAI

2026年8月12日

企業

支援から実行へ:企業における AI の活用方法

2 つの新たなレポートから、企業や従業員の間で AI の導入がどのように広がっているか、そしてフロンティア組織が他とは何が違うのかが明らかになりました。

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組織は、AI の活用領域と任せる業務の両方を広げています。企業の AI 活用は支援から実行へ移行していますが、その進展の速さは企業によって異なります。毎月の AI 使用量で上位10%に入るフロンティア企業では、アクティブユーザー1人当たりの出力トークン数が一般企業の8.3倍に達しています。この指標は活用の深さを示す代替指標です。格差の拡大と並行して、エージェントを社内のコンテキストやツール、再現可能なワークフローにつなぐ機能の導入も進んでいます。

本日、こうした変化を検証する相互補完的な2つの調査を公開します。Enterprise Signals では、OpenAI の企業顧客全体におけるエージェント型 AI の実態を実践的な視点から捉え、フロンティア企業の違いや、エージェント型業務が広がっている領域を示します。併せて公開するワーキングペーパー「組織による AI 活用:ChatGPT から得られたエビデンス(新しいウィンドウで開く)」では、企業、職種、役職階層を通じて導入がどう拡大するかを検証します。

両調査から、企業が実践すべき課題が見えてきます。価値ある業務の完遂に必要なコンテキストやツールへエージェントを接続し、明確な権限、レビュー、ガバナンスを整え、個人の効果的なワークフローを組織共通の仕事の進め方へ発展させることです。

これらのレポートから、組織の AI 活用に関する5つの重要な知見が得られました。

  • 企業の AI 活用は、よりエージェント型へ。6月時点で、企業顧客における Codex と ChatGPT の合計出力トークンの64%を Codex が生成しました。エージェントによって、より本格的な業務を委任する方向へ移行していることがうかがえます。
  • 拡大するフロンティア格差。毎月の AI 使用量で上位10%に入るフロンティア企業では、アクティブユーザー1人当たりの出力トークン数が一般企業の8.3倍に達し、1月の2.6倍から拡大しています。
  • 高度な機能をより頻繁に使うフロンティア企業。フロンティア企業では、アクティブユーザーの21%が毎週プラグインを使用しているのに対し、一般企業では9%です。OpenAI では従業員の95%が毎週プラグインを使用しており、導入をさらに深められる可能性を示しています。
  • 知識労働全体に広がるエージェント。2月以降、企業の週間アクティブ Codex ユーザーは、エンジニアリングの5倍に対し、法務で108倍、営業で41倍、採用で41倍、マーケティングで26倍に増加しました。
  • AI をより多く使う若手社員。利用量はキャリア初期の社員で最も多く、役職が上がるほど減少しています。AI 活用において若手社員が比較優位を持つ可能性が示唆されます。

依頼から実行へ移行する企業

企業の AI 活用は、質問への回答から業務の実行へ移行しています。アシスタントは仕事を考える手助けをし、エージェントはその仕事を完遂する手助けをします。ChatGPT Work や Codex などの製品は、ツールを使い、ファイルを作成し、レビュー用の成果物を生成できます。たとえば、プレゼンテーションの作り方を AI に尋ねる代わりに、複数の情報源から関連情報を集め、プレゼンテーション自体の下書きを作るようエージェントに依頼できます。

この変化は、企業での利用状況にも表れています。6月時点で、企業顧客における Codex と ChatGPT の合計出力トークンの64%を Codex が生成しました。エージェント型ワークフローは、長い複数ステップのタスクを実行するため、通常は出力が多くなります。したがって、この数値には Codex の使用頻度と、そうしたタスクが生み出す出力量の両方が反映されています。

エージェント型 AI の導入で広がるフロンティア格差

OpenAI は毎月、アクティブユーザー1人当たりの出力トークン数に基づいて企業顧客を順位付けしています。その月の上位10%をフロンティア企業、45~55パーセンタイルを一般企業としています。6月時点で、フロンティア企業のアクティブユーザー1人当たりの出力トークン数は一般企業の8.3倍となり、1月の2.6倍から約3倍に拡大しました。フロンティア格差は業界や企業規模を問わず見られ、集中的な AI 活用がテクノロジー企業だけに限られないことを示しています。Enterprise Signals では、この格差が業界や職能によってどう異なるかを検証しています。

組織による AI 活用:ChatGPT から得られたエビデンス(新しいウィンドウで開く)」で調査した米国の上場企業では、導入企業の財務指標が、未導入企業より良好でした。導入企業は保有資産と従業員数が多く、研究開発投資の水準も高い傾向にありました。両レポートを総合すると、アクセスを提供するだけでは AI 活用の拡大に不十分な可能性があります。従業員の継続的な学習、共通ワークフロー、データ基盤、ガバナンスへの補完的な投資が、より広く深い導入を支えます。

フロンティア企業で進むプラグインやスキルなどの高度な機能の導入

AI エージェントが効果を発揮するには、適切なコンテキストとツールへのアクセスが必要です。プラグイン(新しいウィンドウで開く)は、エージェントが特定のワークフローを完遂するための機能をまとめたものです。再利用可能な指示を提供するスキルと、社内データ、ツール、アクションに接続するアプリを組み合わせられます。たとえば営業向けプラグインでは、チームのプレイブックと CRM へのアクセスを組み合わせ、エージェントが最新の顧客情報や過去の提案書を使って、レビュー用に個別最適化した回答を作成できます。

高度な機能の活用では、フロンティア企業が明確に先行しています。週間アクティブユーザーのうち、フロンティア企業では21%がプラグイン、19%がスキルを使用しています。一般企業では、それぞれわずか9%と3%です。ただし、フロンティア企業の導入水準も、実現可能性の一部にすぎません。OpenAI の社内利用では、週間アクティブユーザーの95%がプラグインを使用しており、これらの機能をさらに深く活用できる可能性を示しています。エージェントによる仕事の変革に関する調査では、OpenAI の従業員が高度な機能をどう活用しているかを詳しく紹介しています。

知識労働全体に広がるエージェント

ソフトウェアエンジニアリングはエージェント型 AI 導入の先駆けでしたが、現在は知識労働のさまざまな職能で Codex の利用が急増しています。2月以降、企業の週間アクティブ Codex ユーザーは、エンジニアリングの5倍に対し、法務で108倍、営業で41倍、採用で41倍、マーケティングで26倍に増加しました。 

Virgin Atlantic では、その変化が事業全体に表れています。同社のエンジニアリングチームは Codex を使い、従来2週間かかっていたレガシーコードのリファクタリングを30分で完了しています。プロダクトチームは ChatGPT Work を使い、数週間分の競合調査を数時間で完了し、同航空会社の5か年デジタル戦略の策定に役立てています。

Enterprise Signals では、1,000万件を超えるメッセージのサンプルを基に、こうした機能が業界や職能を越えてどう広がっているかを検証しています。

AI をより多く使う若手社員

多くのアンケート調査では、リーダーや経営幹部ほど AI の利用水準が高いと報告されています。しかし、数百万件の会話から得た管理データは、逆の結果を示しています。導入から6か月後、キャリア初期の社員が送信する週間メッセージ数は、経営幹部より13件多くなりました。

リーダーにとっては、優れた AI 活用習慣を持つ社員を特定し、そのワークフローを可視化する好機です。これにより、効果的な実践をあらゆる階層へ広げられます。

フロンティア格差を縮めるためにリーダーができること

同じモデルを利用できても、フロンティア企業は組織全体でより早く、より深くモデルを活用しています。 

リーダーには、エージェント型ワークフローをエンジニアリング以外にも広げ、個人の成功事例を組織全体で再現可能な実践へ変えることで、フロンティア格差を縮める機会があります。エージェントを社内のコンテキストやツールに接続し、明確な権限、ガバナンス、人によるレビューを整えることで、企業は支援から実行へ移行できます。

フロンティア企業が業界や職能を越えて AI をどう活用しているかについて、さらに詳しくは Enterprise Signals をご覧ください。OpenAI Enterprise のお客様は、組織とフロンティア企業を比較できるカスタマイズ版ベンチマークもリクエストできます。

企業や従業員の間で導入がどう広がるかについては、「組織による AI 活用:ChatGPT から得られたエビデンス(新しいウィンドウで開く)」をご覧ください。