GPT‑5 は、幅広い質問に回答できるスマートかつ高速なモデル、より難解な問題に対応できるより高度なリーズニングモデル、および会話のタイプや複雑さ、必要なツール、示される意図(たとえば、「深く考えて」といったプロンプトなど)に応じて使用するモデルをすばやく判断して切り替えるリアルタイムルーター機能がまとめられた、統合システムです。ルーター機能が、モデル切替のタイミング、回答満足度、正確性などのユーザーの利用データを学習して精度を向上させます。なお、使用上限に達すると、各モデルの mini 版が質問に対応します。将来的に、これらの機能は1つのモデルに統合する予定です。
この System Card では、高速かつ高スループットのモデルを gpt-5-main、gpt-5-main-mini、思考モデルを gpt-5-thinking、gpt-5-thinking-mini と名付けています。API では、思考モデル、そのミニバージョン、加えて開発者向けのさらに小型で高速な思考モデルのナノバージョン(gpt-5-thinking-nano)への直接アクセスを提供します。また ChatGPT では、gpt-5-thinking-pro と呼ばれる並列テストタイムコンピューティングを利用する設定を使用して gpt-5-thinking へのアクセスも提供しています。
わかりやすく言えば、各 GPT‑5 モデルを以下のように従来のモデルの後継モデルと考えることもできるでしょう。
旧モデル | GPT‑5 モデル |
GPT‑4o | gpt-5-main |
GPT‑4o‑mini | gpt-5-main-mini |
OpenAI o3 | gpt-5-thinking |
OpenAI o4-mini | gpt-5-thinking-mini |
GPT‑4.1‑nano | gpt-5-thinking-nano |
OpenAI o3 Pro | gpt-5-thinking-pro |
この System Card では主に gpt-5-thinking と gpt-5-main を取り上げています。他のモデルの評価については付録をご覧ください。GPT‑5 システムは、旧モデルを上回るベンチマーク性能で、質問にもより迅速に回答しますが、さらに重要なことは、実際のユーザーからの実世界での質問において、もっと役立つようになったことです。OpenAI は、GPT‑5 において、ハルシネーションの低減、指示遵守能力の改善、迎合的な回答の抑制において大きな進歩を遂げました。これにより、ChatGPT が特によく使われる3つの用途(文章作成・コーディング・ヘルスケア)でのパフォーマンスもさらに向上しています。GPT‑5 モデルのすべてに、許可されていないコンテンツを防止する安全トレーニングにかかわる最新のアプローチであるセーフコンプリーション機能が備わっています。
ChatGPT エージェントと同様、当社は Preparedness Framework に従い、gpt-5-thinking を生物・化学分野における高度な能力と位置づけ、該当する安全措置を発動することを決定しました。現時点では、このモデルが専門的な知識を持たない個人による重大な生物学的危害の発生(当社が高度な能力と定義する基準(新しいウィンドウで開く))に実質的に寄与するという決定的な証拠は確認されていません。それでも当社は、予防的な姿勢に立ち、先手を打って対策を講じることを選択しています。


