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OpenAI

2025年9月24日

ENEOSマテリアル、ChatGPT Enterprise で製造業に新たな労働力をもたらす

AI を活用した人材ソリューションで業界を変革。

赤とオレンジが入り混じる鮮烈な抽象背景の中央に、白抜きの ENEOS Materials のロゴが配置されています。
従業員数: エンタープライズ
地域: アジア太平洋とオセアニア
業種: 製造
製品: ChatGPT

結果

80%

業務改善効果を報告した従業員

成果

90%

人事部でのデータ集計と分析時間の削減

結果

Deep research を活用することで調査時間が数ヶ月から数十分へ短縮

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株式会社ENEOSマテリアルは、ENEOS グループの素材事業を担う中核会社として2022年に設立されました。自動車のタイヤ・ゴルフボールに使用されるゴムから、工業用のゴム製品、リチウムイオン電池用のバインダー、次世代の新素材を開発・製造・販売しています。

ENEOSマテリアルは、他の日本企業に先駆けて ChatGPT Enterprise を導入し、現在では全社員に拡大して利用しています。横断組織が OpenAI と連携しながら ChatGPT Enterprise の導入を推進し、様々な部署で働き方を変革するユースケースが生まれました。

ENEOSマテリアルでは、ChatGPT Enterprise の導入以降、以下の効果を体感しています。

  • 80%以上の従業員が業務改善効果を報告
  • 人事部でのデータ集計と分析が90%以上削減
  • Deep research を活用することで調査時間が数ヶ月から数十分へ短縮

この記事では、ENEOSマテリアルの成功事例および、AI 導入へのストーリーをご紹介します。

横断組織主導で ChatGPT Enterprise 導入を推進

日本では、少子高齢化や原材料費・エネルギーコスト上昇による製造業全体での労働力不足が課題です。ENEOSマテリアルも例外ではありません。「労働力不足の中でデジタルを活用して社員の業務効率を改善する」ことが競争維持の鍵だと、生産技術本部グループマネージャーの佐倉義朗氏は語ります。「我々のような製造業では、人の介在をなくして完全に自動化する事はできません。社員の業務効率を上げたり、人ができる仕事を増やしていくことによって競争力を強化できると考えています」

そこで、着目したのが2023年8月にリリースされた ChatGPT Enterprise です。個人・企業の双方で利用が広がる生成 AI を「まずは自分たちが使いこなし、製造業での活用を探る」という思いで、部署を横断して有志が集まり、ChatGPT Enterprise の導入を決定しました。導入に深く関わった研究開発本部グループマネージャーの市林拓氏は、「生成 AI を使って業務の成果を上げるには、自社の情報をセキュアに扱える環境が重要でした。ChatGPT Enterprise は社内の情報セキュリティ要件をクリアしており、出力精度面も問題がないため導入を決めました」と語ります。

ENEOSマテリアルは ChatGPT Enterprise を採用して以来、研究開発、プロセス開発、エンジニアリング、人事、経営企画などのメンバーがアーリーアダプターとして活用し、様々なユースケースを創出しました。社内では1,000を超えるカスタム GPT が開発され、現在では deep research や画像生成などのツールの活用も進み、ChatGPT Enterprise が中心となって新たな価値を創出しています。

グレーの作業服を着た男性と白シャツの男性が、ガラス製のテーブルを挟んで座り、ノートパソコンを開きながら話しています。
鮮やかな青空の下、配管やはしごが付属した球形の大規模貯蔵タンクが並んでいます。

Deep research で言語と人材の壁を越える

ENEOSマテリアルのプロセス開発部では、製造プロセスの開発・改善を通して、生産性や品質の向上、環境負荷低減に取り組んでいます。こうした取り組みを他社に先んじて実を結ばせるためには、スピーディーで正確な最先端技術の調査が不可欠です。プロセス開発部の酒見建至氏は、ChatGPT の deep research を活用し、これまでプロジェクトによっては数ヶ月を要していた調査を数十分で完結することが可能となったと語ります。

「従来は外部の調査会社に依頼していた内容でも、deep research を使えば世界各国の情報をその場で調べ、詳細な回答を得られます。私たちはハンガリーに工場を持っているのですが、deep research では言語の壁を越えて現地の資料を包括的に検索し、即座に結果を得られます。調査結果の品質も高いです」

  • 調査時間が数ヶ月から数十分へ短縮
  • ハンガリー語のコンテンツを正確な日本語に翻訳し、インサイトを抽出
  • 半日かかっていた計算・分析が数分で完了

また、deep researchは、化学工学のような専門性の高い分野においても優れた性能を発揮します。これまで専門知識が必要だった複雑な計算や高度な調査も迅速に実行可能になりました。「データ分析機能や幅広い文献にアクセスできることで、かつては半日かかっていた高度な技術的タスクも、日本語で質問するだけで数分で完了できるようになりました」と酒見氏は述べています。

「データ分析機能や幅広い文献にアクセスできることで、かつては半日かかっていた高度な技術的タスクも、日本語で質問するだけで数分で完了できるようになりました」
— ENEOSマテリアル プロセス開発部、酒見建至氏

時間削減 × 安全性向上を同時に実現

エンジニアリング部門では、社内の設計ガイドラインや標準を組み込んだカスタムGPTをプラント設計に活用しています。これは、流体の種類、流量、配管径、圧力損失、設計標準に定められた材質要件などの設計条件を同時に考慮し、最適な仕様を迅速に提示する専用 GPT です。

「材質ごとの腐食リスクなどを社内資料で確認する負担が大きく、設計初期のたたき台づくりに時間がかかっていました」と酒見氏は振り返ります。「この GPT のおかげで、従来は数十分かかっていた業務が、今では数秒で終わるようになりました」

さらに、プラント設計における ChatGPT の活用は、よりいっそう安全性に配慮した設計の実現にも寄与しています。「設計段階での材質選定において、ChatGPT が潜在的なリスクに気づかせてくれます」と酒見氏は強調しています。「GPT との継続的な対話によって安全対策がより確実なものとなり、設計全体の信頼性も高まります」

設備設計を支援するカスタム GPT の導入により、設計業務スピードの向上に加え、安全性評価の高度化やコストの最適化も実現しました。社内規定と照合しながら、ChatGPT の計算能力と知識を組み合わせて最適な設計を導くこの仕組みは、ENEOSマテリアルの生産技術力を一段と強化しています。

安全帽と作業服を身に着けた2人の作業員が、工場施設内で機械を点検し、クリップボードに記録を付けています。
透明感のある青空の下に、複数の白い蒸留塔と周囲の設備を備えた工業施設が見えます。

GPT で社員向けの研修の質が向上

人事部では年間に数十回の社員向けの研修を実施しています。研修後に研修内容に関するアンケートを行い、その集計結果をもとに報告書を作成し、プログラムを改善することが求められますが、「人的リソースの関係上、集計結果の詳しい分析や、自分が担当した研修を客観的に見ることが難しかった」と人事部の竹田真里江氏は振り返ります。

そこで人事部は研修実施報告書の分析GPTというカスタム GPT を構築し、研修結果の分析を最適化しました。その結果、以下の成果を短期間で実現しています。

  • 手動で行うと1〜2時間かかる作業が20秒で完了
  • 教育研修のフレームワークに基づいた評価・分析が可能
  • 分析に基づいて研修の内容をブラッシュアップ

さらに、竹田氏は集計作業において社内で使えるツールを自ら構築。「はじめてコーディングに取り組んだ」と竹田氏は語りますが、「ChatGPT に聞きながら自分でツールを作り上げることができました」と説明します。このツールにより集計作業に要していた作業時間を約90%削減することができました。

主な成果

  • 全社員の90%以上が毎週 ChatGPT Enterprise を利用
  • 80%以上の従業員が業務改善効果を報告
  • Deep research を活用することで調査時間が数ヶ月から数十分へ短縮
  • 人事部でのデータ集計と分析が90%削減
  • 全社で1,000以上のカスタムGPTを作成
  • 設備設計の迅速化と安全性向上、研修効果の向上

社員のパートナーとしての ChatGPT

ChatGPT Enterprise 導入後、ENEOSマテリアルでは利用率が急速に拡大しました。研究開発部門では1週間のうち ChatGPT をアクティブに利用するユーザーは90%を超え、80%以上が業務改善効果を報告し、遂には ChatGPT Enterprise の全社員への展開も決定しました。ChatGPT は「社員一人ひとりのパートナーとなっている」と佐倉氏は語ります。なぜ、ここまで多く使われているのでしょうか。市林氏は、「ChatGPT は導入から成果が出るまでの時間が短い」ことと「誰でも簡単に使える」ことを指摘します。「多くのサービスでは、各ユーザーが使いこなせるようになるまでに時間がかかり、その壁を超えられるユーザーは限られます。ChatGPT は、コーディングや技術を覚えなくても、日本語で指示をするだけですぐに使えます。そのため、全員が壁を超えられ、すぐに高い成果を得ることができます」その結果、ユーザーの中にさらに「高いレベルで使いたい」という気持ちが芽生え、革新的なユースケースや、社員の誰もが想像していなかった活用方法が次々と生まれています。「ChatGPT は単なる業務時間の短縮や改善だけでは測れない価値をもたらす」と市林氏は語ります。

将来的にENEOSマテリアルでは、ChatGPT の利用にとどまらないより幅広い範囲での AI の活用を目指しています。それにより、少子高齢化による製造業の労働力不足の解消や、ENEOSマテリアルとしての国内外での競争力強化にもつなげます。佐倉氏は、「社内の知識を持った AI を機械に組み込むことができれば、製造業の働き方は大きく変わります。ChatGPT のように人間の言葉で語りかけて、製造のプロセスを動かす未来が実現することを期待します」と語ります。

「社内の知識を持った AI を機械に組み込むことができれば、製造業の働き方は大きく変わります。ChatGPT のように人間の言葉で語りかけて、製造のプロセスを動かす未来が実現することを期待します」
— ENEOSマテリアル 生産技術本部グループマネージャー、佐倉義朗氏
作業服姿の人がガラス製のテーブルでノートパソコンを操作しており、画面には日本語のウェブサイトやドキュメントが表示されています。
工場施設の中で、ENEOS の制服と防護具を身に着けた作業員が、クリップボードを手に機械を点検しています。

新しい働き方の時代へ

世界中の100万社以上の企業が、OpenAI を活用して確かな成果を上げています。