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OpenAI

2025年12月12日

BNY は OpenAI と共に「誰もがどこでも使える AI」を実現

BNY は OpenAI の最先端機能を活用し、従業員が AI エージェントを構築できるようにすることで、顧客との関係を深め、あらゆるチームの成果を支えています。

従業員数: エンタープライズ
地域: グローバル, 北米
業種: 金融
製品: ChatGPT, API

結果

20k

AI エージェントの構築に取り組む従業員

結果

75%

法務レビュー時間の削減

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ChatGPT が公開された2022年後半、BNY は生成 AI を全社で活用する方針をいち早く打ち出しました。一部の技術者だけに実験を限定するのではなく、中央集約型の AI ハブを設立し、さらに Eliza と呼ばれる社内の AI 展開・教育プラットフォームを立ち上げ、従業員に責任ある AI の活用を浸透させました。

「私たちのモットーは『誰もが、どこでも、あらゆる場面で使える AI を構築する』です」と、BNYの最高データ・AI 責任者である Sarthak Pattanaik 氏は語ります。「AI は極めて変革的な技術であり、その推進にあたってはプラットフォームベースのアプローチを採用しました。」

現在、このプラットフォームでは125以上のユースケースが実際に活用されており、2万人の従業員がエージェントを積極的に構築しています。

Eliza は当初から単なるツールではなく、業務の基盤として設計されています。BNY の厳格なガバナンスと、OpenAI のフロンティアモデルを含む主要モデルを組み合わせ、従業員が安全かつ安心して構築できる環境を整えています。

「私たちは試験的な小規模プロジェクトに取り組んでいるのではありません」と Pattanaik 氏は言います。「銀行のあり方そのものを変えているのです。」

システム上重要な金融機関としての信頼を維持

BNY は、100以上の市場で資産・データ・資金の管理や移動、保全を行い、グローバル経済において重要な役割を果たしています。保管・管理資産総額が57.8兆ドルを超える世界有数の金融機関として、信頼は不可欠です。

「私たちは、グローバルな金融サービスエコシステムにおいて循環器系のような存在です」と Pattanaik 氏は述べます。「その観点から、私たちの行うすべてのことに信頼が組み込まれていなければなりません。」

そのような責任を担う中で、AI の導入を後回しや試験的な取り組みとして扱うことはできませんでした。BNY には、イノベーションと説明責任のバランスを取るアプローチが必要だったのです。

「これほど大きな責任があるのだから、AI は様子を見るべきだと考える人も多かったかもしれません。私たちは、AI は今後のテクノロジーにおける基盤になると考えています。」
— BNY 最高データ・AI 責任者、Sarthak Pattanaik 氏
透明な背景上に配置された2枚の画像。左の画像:ピンクのシャツとネイビーの BNY ロゴ入りベストを着た男性が、データやグラフ、AI を活用したビジュアライゼーションを表示する大型スクリーンの前で腕を組み、笑顔で立っている。右の画像:明るいオフィスの廊下を3人の同僚が並んで歩いている。タブレットを手にした女性が話しながら歩き、その横で 2 人の男性同僚が会話に加わっている。

設計段階からガバナンスを組み込み、AI を安全に拡張

Eliza の成功の鍵は、実験のスピードを落とすことなく拡張を可能にするガバナンスモデルにあります。「AI ガバナンスを障壁と捉える人もいるかもしれませんが、私たちの経験では、むしろ推進力として機能しています」と、BNY の副法務顧問兼最高技術法務責任者である Watt Wanapha 氏は語ります。「優れたガバナンスによって、私たちははるかに迅速に前進することができました」

BNY では、新たな AI ユースケースを検討・審査するために、複数の分野にまたがるグループが定期的に会合を開いています。

  • データ利用審査委員会:知的財産、サイバーセキュリティ、エンジニアリング、データ、プライバシー、サードパーティ管理などの部門横断のリーダーで構成
  • AI リリース委員会:本番展開前に施策を再評価するため、関連チームに加え、他部門も参加
  • エンタープライズ AI カウンシル:全社横断での監督とポリシー整合を担う

データ利用審査委員会の知見は日々 AI カウンシルに共有され、影響の大きい事案や新たなケースが評価されます。「進めながら改善を重ねていく必要がありました」と Wanapha 氏は述べています。「ユースケースが広がり、モデルも変化していく中で、正確性を保つために AI プロジェクトを継続的に見直す必要があります」

BNY のアプローチの特徴は、ガバナンスがツール自体に組み込まれている点です。Eliza では、プロンプト作成やエージェント開発、モデル選択、共有まで、すべてがガバナンスの効いた環境内で行われます。

「Eliza はシステムレベルでガバナンスを組み込んでいます」と Wanapha 氏は説明します。「すべてのモデルとツールにわたって権限、セキュリティ、監督を標準化し、あらゆるワークフローで、同一水準の保護を確保しています。」

トレーニングとコミュニティを通じて全従業員の活用を後押し

BNY では、ガバナンスは単なる監督ではなく、従業員の日々の AI 活用のあり方を形づくるものです。Eliza は設計段階から、責任ある AI の利用を前提としています。すべての従業員は利用前に必須トレーニングを修了し、その後も追加のトレーニングやツール、チャレンジ、コミュニティ支援によって理解を深めていきます。現在、従業員の99%が生成 AI のトレーニングを受けており、さらに高度な活用につながる機会も提供されています。

「従業員一人ひとりの状況に合わせて活用を促進できるよう、さまざまな学習ソリューションを導入しました」と、グローバル人材責任者の Michelle O’Reilly 氏は語ります。

特に注目すべき取り組みの1つが「Make AI a Habit Month(AI を習慣にする月)」です。これは、プロンプト作成、エージェント構築、同僚との共有に自信を持てるように設計された、1日7分間のトレーニングシリーズです。「この月から、従業員が構築するエージェントの数が46%増加しました」と O’Reilly 氏は述べています。

この取り組みによって、組織全体での文化的な変化も生まれています。「従業員が自ら問題を解決できるようになってきています」と Pattanaik 氏は話します。「チームの働き方そのものが変わりつつあります」

その文化は、法務、営業、エンジニアリングチームが肩を並べて構築する、銀行全体のハッカソンなどのイベントにも表れています。「最近、営業部門でハッカソンを開催しました」と、営業・リレーションシップマネジメント責任者の Ed Fandrey 氏は語ります。「IT 担当者や技術担当者はいませんでしたが、誰もが開発者であるかのように感じていました。」

透明な背景上に配置された2枚の画像。左の画像:自然光が差し込む広々としたオフィスのアトリウムで、複数階にわたって人々がテーブルに座り、仕事や食事、交流をしている様子。右の画像:同僚たちが会議テーブルを囲み、ノートパソコンを前に笑顔で談笑している。リラックスしながらも協力的な雰囲気が感じられる。

初期ユースケースの学びを全社的な成果につなげる

AI ハブおよび BNY の各部門と連携して Eliza 上で構築された最初のエージェント群は、チームがいかに迅速にアイデアを成果へとつなげられるかを示しました。

  • 契約レビューアシスタント:年間3,000件以上のベンダー契約で、法務レビュー時間を75%削減(4時間から1時間へ)
  • 人事ビジネスパートナーエージェント:福利厚生やポリシーに関する問い合わせに迅速に対応し、手作業の対応を減らしつつ、一貫性と正確性を向上

これらの初期プロジェクトは組織文化の変化を生み出しました。「これまで、コラボレーションとは会議を増やすことでした。今では、一緒に実験し、プロンプトを共有し、エージェントをテストし、実践しながら学ぶことを意味します」と O’Reilly 氏は語ります。その考え方がイノベーションの好循環を生み、あるチームのエージェントが別のチームの基盤となることも増えています。

統制のとれた自律性を前提に設計された Eliza は、当初はプライベートなエージェント構築のみを許可するものでした。現在では、特定のチームや役割によって作成されたエージェントを、最大10人の同僚と共有できるようになり、再利用と拡張を促進しています。その結果、主要なすべての事業ラインにわたって、以下のような125以上の AI ツールが本番運用されています。

  • リード推薦エンジン:顧客提案や議論に活用できる洞察や機会を生成
  • メトリクスエージェント:権限に応じたアクセス制御のもと、学習プラットフォームの利用状況やパフォーマンスを要約
  • リスクインサイトエージェント:deep research を活用し、ポートフォリオ全体の新たなリスク兆候を捉え、問題が深刻化する前の対応を支援

Eliza は、アイデンティティやアクセス制御、専用ワークフローを備えた高度な AI エージェント(BNY では「デジタル従業員」)という概念も打ち出しました。デジタル従業員は、支払い指示の検証からコードのセキュリティ強化まで、幅広い業務を担っています。

「現在、人間の担当者は、最初の段階で特定のタスクを処理するのではなく、デジタル従業員のトレーナーや育成者としての役割を担っています」と Pattanaik 氏は語ります。

Deep research とエージェントによって企業内の知識を自律型ワークフローへと変換

BNY の一部のチームは ChatGPT Enterprise を試験的に活用し、deep research などを使って AI と働く新しい方法を模索しています。

Deep research は、社内外のデータを横断した多段階の推論を可能にし、リスクモデリングやシナリオプランニング、戦略的意思決定を支えています。

「私は毎日使っています」と、副法務顧問の Watt Wanapha 氏は語ります。「新しい法的課題に取り組む際、deep research を思考のパートナーとして使い、見落としている論点がないかを確認しています。」

顧客対応チームにとっても、deep research は事前準備や戦略立案の進め方を変えつつあります。エージェントと組み合わせることで、これらの洞察をもとにフォローアップや連絡文の作成、次のアクションの設定を、クライアントシステム上で即座に実行できます。

これらの進展は、Eliza のオーケストレーター層とともに、権限管理や監督、テレメトリーを中核とした自律型デジタル従業員の基盤となっています。次の展開もすでに視野に入っています。

「私たちは知識の抽出や推論を超えて進化し続けています」と Pattanaik 氏は語ります。「組織全体の知見をつなぎ合わせ、顧客一人ひとりのためにパーソナライズされた新しい製品を生み出していくことが重要なのです。」

AI リーダーへの教訓:後付けではなく、最初から組み込む

BNY のガバナンス戦略は、厳格なセキュリティ環境下で AI 活用を進めるエンタープライズ AI チームにとっての指針を示しています。

  • 既存のリスクフレームワークを活用:生成 AI 専用のガバナンスを新たに構築するのではなく、確立された法務・コンプライアンスプロセスを拡張し、新たなユースケースに対応。
  • 責任を分担:部門横断のカウンシルが AI のユースケースをレビューし、分野ごとのリスクをリアルタイムで考慮。
  • ガバナンスを可視化し、分かりやすくする:Eliza のインターフェースにタグ付けやテレメトリー、承認フロー、アクセス制御を組み込み、ユーザーの手作業を不要に。
  • 文化と一貫性への投資:従業員の約 99%が責任ある AI トレーニングを修了し、Eliza を利用可能。「AI やプラットフォームの仕組みを理解していなければ、リスクや可能性を十分に考えることはできません」と Wanapha 氏は指摘します。
  • 適切なパートナーと進める:「AI では、まだ答えの出ていない新しい問いに直面しています」と Wanapha 氏は語ります。「だからこそ、適切なパートナーとオープンに連携できることが重要です。」

内部の説明責任と外部パートナーシップの組み合わせは、引き続き成長を支える重要な要因となっています。「OpenAI が提供するリサーチと、BNY が提供する明確なビジネス上の意義との組み合わせは非常に素晴らしいものです」と Pattanaik 氏は語ります。

新しい働き方の時代へ

世界中の100万社以上の企業が、OpenAI を活用して確かな成果を上げています。